エンゼルス、重大な負傷問題の答えを模索

元記事

www.ocregister.com

 

エンゼルス、重大な負傷問題の答えを模索


エンゼルスは今シーズン、34人の選手を合計42回ILに登録したが、これはMLBで3番目に多かった。

 

おそらく、2023年のエンゼルスを最もよく表していたのは、9月7日の試合の初回、ルイス・レンヒーフォがネクストサークルでバットを振っていた瞬間だろう。

 

そして彼は負傷した。

 

レンヒーフォは試合を途中退場し、後に上腕二頭筋腱断裂と診断され、気の遠くなるようなリストに彼の名前が加わった。 エンゼルスは今季、故障者リストに34人の選手を、合計42回登録したことになり、メジャーで3番目に多い。

 

ゼネラルマネージャーのペリー・ミナシアンとフィル・ネビン前監督は、エンゼルスは怪我人にもっと耐えるべきだったと無理して言ってたが、73勝89敗という残念な成績に怪我人が大きく影響したという事実から逃れることはできない。

 

ミナシアン氏は火曜日、この負傷に対する答えを探すことは、組織全体の「解剖」の一部になるだろうと述べた。


「我々は努力しなければならない」とミナシアンは言った。


「我々のシーズンを軌跡という観点から見た場合、最も大きなことの一つは、我々が健康だった頃はかなり競争力のあるクラブだったということ。 …我々はすべての医療を深く掘り下げ、なぜそうなったのか、それを防ぐにはどうすればいいのかを自問自答し、そこから取り組んでかなくてはならない。」

 

スタッフの評価

 

しかし、ミナシアンは昨シーズン前にスタッフの見直しを完了したばかりで、新たに5人を雇用した。

 

エンゼルスには入団2年目のMike Frostadを筆頭に3人のアスレチックトレーナーがいる。 Matt Biancuzzoも昨年エンゼルスに入団し、Eric Munsonは7年目を終えたばかりだ。 1978年からエンゼルスで様々な役割を担ってきた長年のヘッド・アスレチック・トレーナー、リック・スミスも、現在もホームゲームをアシストしている。

 

ヘッドストレングス&コンディショニングコーチのMatt Tenneyは2022年にエンゼルスに加わった。アシスタントのAdam Auerはマイナーを経て、エンゼルスでメジャーでの5シーズン目を終えたばかりである。

 

エンゼルスには2人の理学療法士、Marc OceguraとRobbie Williamsもおり、それぞれ2022年に組織に加わった。マッサージセラピストのYoichi Teradaはエンゼルスで13年間在籍している。

 

エンゼルスのスタッフはメディアと話すことを許可されていない。

 

しかし、選手たちは許可されている。彼らはトレーニングやストレングス&コンディショニングのスタッフが問題ではないことに同意している。

 

5人のベテラン選手(全員が、最低2つの他のチームに所属していた、という基準となるポイントがあったため質問された)は、エンゼルスのトレーニング、ストレングスおよびコンディショニングスタッフを評価するよう求められた。 彼らはそれぞれ、自由に発言できるように匿名を提供された。

 

5人全員が、エンゼルスのスタッフは、悪く言えばこれまでプレーした他の場所と同じ、よく言えばそれ以上だったと述べた。

 

「正直なところ、トレーニングスタッフやメディカルスタッフに関しては、私が見聞きした多くの場所よりも良いのではないかと思う」と、4つ目の大リーグ所属となるランダル・グリチャック外野手は語った。「だから(責任は)間違いなくそこにはない」


左腕タイラー・アンダーソン(6球団)、ブランドン・ドゥルーリー内野手(7球団)、チャド・ウォラック捕手(3球団)、ブレット・フィリップス外野手(5球団)もグリチャックの評価に同意した。


「実際、彼らは良いと思うよ」とアンダーソンは語った。 「ストレングスコーチは優秀だ。 彼らはトレーニングスタッフとのコミュニケーションを非常にうまく取っている。」

 

ドゥルーリーはさらに、「今年はストレングス、コンディショニング、そして医療が素晴らしかった。 私たちの怪我を振り返ってみると、それはジムでのこと、トレーニングルームでできることとは何の関係もあない。」

 

怪我の評価

怪我はもちろん、その違いを認めなければ評価できない。投球が顔面を直撃した選手(テイラー・ウォード)は、尺側側副靭帯を断裂した投手(大谷翔平)や腹斜筋を痛めた外野手(ジョー・アデル)とは全く違う。

 

後者の軟部組織の損傷は、一見最も予防可能であるように思える。

 

FanGraphsの負傷者リスト・データベースには、各取引の説明が含まれており、衝撃による負傷や投手の腕の負傷から軟部組織の負傷を除外することができる。


腹斜筋、ふくらはぎ、ハムストリング、鼠径部、大臀筋、腹部、大腿四頭筋、そして "ストレイン "や "タイトネス "という言葉が含まれる首や背中の負傷を加える。この基準を用いると、エンゼルスは今シーズン、メジャー5位タイの12人の負傷者を出したことになる。チーム平均は7.6人だった。

 

現在のメディカルスタッフが揃った初年度の2022年には、エンゼルスはメジャー22位タイの4人しかいなかった。平均は7.0人だった。2021年、エンゼルスは11人で、最多11位タイ。平均は9.8だった。

 

軟部組織の損傷の中で、最も厄介だったのは斜角筋の損傷だった。エンゼルスは2023年に5件の斜角筋損傷を負いメジャー2位タイとなったが、2022年は1件のみで、2021年はゼロだった。

 

しかし、他の軟部組織の負傷の注意点は、ロースター管理のために負傷が誇張された場合、それらの説明が付く可能性が高いということだ。オプションのない投手が、仕事量や成績のために休養を必要とする場合、「ハムストリング」や「鼠径部」の張りを見つけるのは簡単だ。

 

今年のエンゼルスの負傷者リストの少なくとも5人は、ほとんどがロースター管理のためであり、すべて軟部組織の説明が与えられた、と関係者は語った。

 

全怪我者数では、エンゼルスは今年3番目に多かったが、これはこういった傾向があるということではない。2022年、エンゼルスは全故障者リスト(IL)使用数でメジャー20位の29人。メジャー平均は32.7人だった。エンゼルスは2021年も平均を下回り、33人だった。メジャー平均は40.7だった。

 

では今年は?

 

「よくあること。」ウォラックは語った。「怪我は試合の一部。毎年どのチームでも見られること。他のチームより健康なチームもあるが、残念ながらケガはつきもの。」

 

ロースターの評価


一説によると、エンゼルスは単に年長の選手が多いということだ。ベースボール・リファレンスによると、彼らは平均ポジション選手の最年長という点でメジャーで7位にランクされている。 より健康だったエンゼルスの投手は9番目に若かった。

 

エンゼルスは投手のILを18回使用したが、これは2023年のメジャー平均16.6回とほぼ同じだった。そして、これにはロースター管理上の 「負傷者」も含まれている。エンゼルスは2022年と2021年の投手の負傷者数は平均以下だった。

 

このすべては、2人に帰結するかもしれない: マイク・トラウトとアンソニー・レンドンだ。

 

32歳のトラウトは、2021年にはふくらはぎの故障でシーズンのほとんどを棒に振り、2022年には背中の故障で5週間の離脱を余儀なくされた。トラウトは、2023年に健康を維持するために「多くの人を雇って」新しいトレーニング法を開発したと語った。エンゼルスはまた、トラウトのために厳格な休養日を設け、特に長時間のフライトの後にプレーさせることは避けた、というのも、以前にも怪我をしたことがあったからだ。

 

それが功を奏したようだ。トラウトは、ここ数年で一番調子がいいと言っていた。その後、彼は手を骨折した。

 

有鉤骨骨折からのトラウトのリハビリには予想より時間がかかった。それは痛みへの耐性の問題であり、トラウトはあまりの痛みに耐えられなかったという。


33歳のレンドンは、2021年に股関節、2022年に手首の手術を受けた。今年はファウルボールで骨打撲を負った。レンドンが骨打撲と負ったのか骨折を負ったのかについては医師の間でも意見が分かれたが、治療法は同じだっただろう。

 

ここ3シーズンで、トラウトはエンゼルスの試合の49%に出場し、レンドンは30%の試合に出場した。二人の年俸を合わせると、毎シーズン7000万ドル以上である。

 

「ここには秘密はない。私達にはマイク・トラウトが必要だし、アンソニー・レンドンも必要だ。」とミナシアン。「彼らにはもっとプレーしてもらう必要がある。彼らはそれを知っている。それは私たちが話してきたことだ。彼らはオフシーズンに入り、来年に向けて全力を尽くすつもりだ。彼らはこのクラブにとって自分がどういう存在なのか、フィールド内外でどれだけ生産的になれるのかを理解している。"